以前、イージーチェアーを創ろうと考えていましたが、なかなか良いアイデア(形)が浮かばず、落書きのようにスケッチしていた中に、こんなお玉のような形が(写真左)
これ、ロッキングチェアーのようにユラユラとしたら面白いなぁ〜と

でもこのままでは後ろに倒れそうなので、後ろにソリを付け足して(写真中)
お玉の形と、後ろのソリを交互に組み合わせて、ロッキングチェアーをと考えました(写真右)

この形を実際に人が座れる寸法に、当てはめていくと、全くあわず・・・
しかも、ロッキングチェアーには肘掛けが必要だと、付けようとするとますます初めのお玉型から離れていき・・・

このアイデアをリセット・・・

リセット・・?

頭の隅にこの形を残しながらも、曲線の組み合わせで、新たに考えていきました。

つづく

つづき

ロッキングチェアの、ソリと前脚と肘掛けを曲線の三角形に組み左右に置き、中に座面と背もたれに組む形にすれば、しっくりと収まりそう。

1/5スケールの模型をつくる為の、図面(側面)


1/5スケールの模型。
左右の曲線三角形と、背もたれの曲線の組み合わせも良いようです。
背もたれを曲線で、下のソリまでのばした形に、前のお玉形のなごりが残っています。

形はよさそうなので、実寸サイズの模型をつくる為の図面。
実寸サイズの模型を作り、座り心地の確認と形の再確認をします。

つづく

つづき

注文していたロッキングチェアー用の木材を持って来てくれました。
ウォールナット、10枚。
近所の家具用の材を取り扱っている材木屋さんから購入しました。

この材木屋さんは一人でやられていて、とても良心的。

以前には、普段取り扱っていない樹種を探してもらい、その上その材の量がおおかったので、3回に分けて購入できるように、取り置きしてもらったり(3回目の分が買えずに残ったままに・・)
又、ごく少量しか注文していなくても、嫌な顔せず持って来てくれたり(内心はどう思っているかは、考えたくありませんが)
こんな無理な注文にも対応していただき、本当に助かっています。

今回のウォールナットも、在庫にあった材が良くなたったとの事で、新たに取り寄せて持って来てくれました。
その為か、見た感じきれいな材が多いようです。

ただ、ウォールナットの流通量が少なくなり、幅も広いものが少なくなっているとの事でした。

ロッキングチェアーへの準備は着々と進んでいます。
次は実寸サイズの模型作りです。

つづく

つづき

新作、ロッキングチェアに向けて、実寸サイズの模型をつくります
座り心地や形の確認のため

このロッキングチェアは曲線を多く使ってます
その大部分を積層曲げで作ろうと思います

積層曲げとは、木の薄い板を型に入れて貼り合わせることで、曲がった材料をつくります
(今回は厚さ4ミリの板を、5・6枚合わせて、厚さ20ミリと24ミリの材を作ります)

曲げ木用の型
凸と凹に挟んで、貼り合わせます

模型なので、ベニア板をつかって積層曲げをしましす
背板は8枚あるけれども型を1つしか作っていないので、曲げては1昼夜固めで時間が掛ります(型を作るのにも、材料がかかるので・・・)

次は模型の完成を

つづく

つづき

ロッキングチェアの実寸サイズ模型

肘掛け〜ソリと背もたれの部材が、積層曲げでつくりました
本番は、前脚の部材も積層曲げでつくる予定

これは模型なので、積層曲げは厚さ4ミリのベニア板でつくり
他の部材も2×4材等、安価なものや手元にあった材料をつかいました
組み立ても、ほぼ木ネジ止め
組み立て後に、焦げ茶色のペンキを塗りました

本番は、ウォールナットを使い
当然ホゾ組みや組手を使って作ります

横から見るとこんな感じ
左右の曲線の三角形に背もたれ座面を付けた形

後ろから

実際、座ってみると幅(肘掛けと肘掛けの間)が狭い感じ
あと、背もたれももう少し後ろに倒れた方が良いような
この2点を修正して、本番の制作にかかります

つづく

ロッキングチェアのつづき

前脚〜肘掛け〜ソリの部材と背もたれの部材の曲線を積層曲げで作ります
薄くした木をそのまま型に入れて貼り合わせても、型から外した時に少しもどります

型通りに作るため貼り合わせる前に、一度板を蒸して曲げておきます
蒸して曲げてももどるのですが、なんとなく曲線にしてから張り合わせると、型通りになります

蒸して曲げるというと、なにか大きな機械で蒸すように聞こえますが
これ

灯油ストーブの上の鍋でお湯を沸かし、上の塩ビ管に蒸気を入れます
塩ビ管の中に材料を入れておきます
これはいつも使っている塩ビ管で1mくらいで、今回の材料は最長1.3m・・
で、これ

1.5m
これで蒸していると、途中でバタンッと塩ビ管が倒れました!
温度が上がると塩ビ管が柔らかくなり、上の方が曲がってバランスをくずします
(温度は上の方でも95度近くにまであがります)
脚立に木の棒を付けて、それで支えるようにしました

約2時間で
手際よく冷める前に型に入れます

これで一昼夜おいておきます
翌日、型から外してもすぐには貼り合わせはできず
1週間ほど乾燥させます
乾燥させないと、蒸した時の水分が残っていて
貼り合わせた後水分が抜けて反ったり歪んだりするので・・
結構時間がかかります

つづく

ホゾ組の仮組をしました

通常のホゾなら仮組をせずに、本組みをします
特に椅子等は負荷が大きくかかるので、ホゾをきつめにつくるし、仮組をするとゆるくなってしまうので、仮組はしないようにしているのですが
ちょっと複雑な組み方だったので、確認が必要で仮組をしました

組み上がりは上々で、機嫌良くコーヒーブレイク
その後外そうとしても、これがきつくてなかなか外れない!!

ホゾ穴を開けた方の部材を玄翁(金槌)でたたいて外すのですが
直接叩くと傷がつくので、当て木をしてバンバンと
部材を持つ左手がしびれてきて、革手袋をしてバンバン
やっと1㎜くらいの隙間が
途中、当て木が割れて取り替えたり、叩く方向を変えたり
部材が壊れてしまうかと思いながらもバンバン
暑くなってきてダウン・ヤッケ・トレーナーを脱ぎ捨てて
約1時間・・・
なんとか外れた

でも、もう一本ありました・・・
これも1時間バンバン
でなんとか外れました

部材を持っていた左手はワナワナと握力がなくなり!
玄翁で叩いていた右手には小さなマメができてしまいました!
その後は仕事になりませんでした・・・

もう3月!
2月中は新しいものを考えたり,作ったり
新しいものを創る時は、家具でも生活小物でも大きさににかかわらず、考えている時間が長く、また手を動かしている時も考え考えになってしまうので、必然的に時間が掛ります
だから、思ったほどの数は作れなかったりするのだけれども
この過程を怠ると新しいものもできていかないし、進歩がないので・・
そして、このように悩んだり考えたりする事も楽しみのひとつなのです

ロッキングチェアのつづき
ぼちぼち作っています

これは両サイドのソリ〜前脚〜肘掛け、の部材
積層曲げの後、寸法切り、組手加工(5枚あられ組み)
5枚あられ組みは曲線を組み合わせるため、組手は実寸サイズの図面に合わせて加工した後、仮組して微調整していきました
途中の欠き取りは、少し複雑なホゾ組み
2/22のブログで仮組の後なかなか外れなかったのは、この内のひとつ・・

仕上の後、組み立て
ハタガネで締めても、組手部分が締まらずに部材が曲がってしまうので、PPバンドをまわして組手部分に当て木を当てて締めています

先週でやっと、背もたれ部材の積層曲げができたので、今週は集中してロッキングチェアに取り組む予定です
今月20日からのイベントに出品するには、今週中に形にしないと・・・(汗)

少し暖かくなってきたと油断したら、このところ寒い日がつづいてます・・

新作!ロッキングチェアのつづき

部材の加工が終わり

数、組手部分、組立て順・方向などなどチェック

このあと組み立てる順番に仕上をして、組立て
ボンドが乾くまでの時間に、次に組立てる部材を仕上
そして組立て、を繰り返します

まず

背もたれの6本と座面の7本の組立からはじめに

背もたれの外側2本とラダーの組立て

座面の前幕板と
ソリと背もたれをつなぐ貫の組立て

仮組をしたり、組立のシミュレーションをしてとりかかったのですが
本組みとなるとなかなか思う通りいかなく
ボンドを着けているため時間をかける事もできずアタフタ・・・
ハタガネの掛け方を変えたり、当て木の位置を変えたり・・
で、なんとかここまでできました

そして

前に組立てていた、ソリ〜前脚〜肘掛けに組立て
ほぼ形になりました
あとは、背もたれの部分の目違えを調えて、塗装です

この組立、一日のブログにまとめていますが
今週、このロッキングチェアにかかりっきりでここまで
これで、次のイベントに間に合う目処がつきました(ホッ・・)

ロッキングチェア、やっとできました
先週末、できた木地に今週塗装(オイルフィニッシュ)をしていました

オイルフィニッシュの塗装は
オイル(植物性の油を主成分として、木製品用に作られたもの)を木地に塗り、しばらく置いてから余分な油を拭き取って、乾かします(丸1日)
その後、研磨してから再度オイルを塗り、拭き取り、乾燥
僕は通常はオイルを3回塗ってを繰り返して、完成にします

今回は、最後の3回目をワックス塗りにしました
オイルだけの仕上よりも、艶がでます
材料のウォールナットには品のある艶があうと思ったか

ロッキングチェア、一部分の写真
全体の写真はまた後日に、いい写真を撮って作品紹介したいと思います

終了です

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